📅 2026-10-29の発表 (10/30朝 マニまとめ)
⚡ 〔きょうの要点〕前の日の Google は、サイバーに強いモデルを「守る側の専門家にだけ」渡した。きのうの Mistral は逆で、1兆パラメータのモデルの重みを誰でもダウンロードできるようにした。悪い使い方はモデル自身に断らせる作戦。夜には Amazon の決算が出て、3大クラウドが揃って「AI で伸びて、投資は倍」になった。
1.Mistral、1兆パラメータの「Mistral Large 4」の重みを公開
〔何が変わった〕フランスの Mistral が、10月上旬にプレビューで出していたフラッグシップ Mistral Large 4 を3週間かけて鍛え直し、重み(モデル本体)を Hugging Face で公開した。Mistral の発表では、プログラミングの試験で公開モデルの首位級、人による比べっこでは Claude Opus 5.5 にだけ負けた。ソフトの穴を見つけて直す「守る側のサイバー」も得意で、悪意ある依頼は平均96.6%断るという。利用・改変・商用は自由だが、このモデルを API として売る事業者だけは別の契約が要る。
〔なぜ重要〕前日の Gemini 4 Carbon は「強いから配る相手を選ぶ」だった。Mistral は同じ売りで、配る相手は選ばず、断る力をモデルに埋めた。強いサイバー能力をどう世に出すか、二社が正反対の答えを一日違いで出したことになる。
〔初心者向け一言〕重みの公開は、レシピだけでなく完成した料理そのものを配ること。自社のサーバーで動かせるので、データを外に出せない会社や国でも使える。
【発表】2026-10-29|【ソース】Mistral 公式/TechCrunch(一次+大手一致・数字は Mistral の自己申告)
Mistralオープンウェイトサイバーセキュリティ
2.Amazon 決算、AWS は約5年で最速の伸び。投資は3か月で約770億ドル
〔何が変わった〕7〜9月期の決算で、AWS の売上は前年より39%増えて460億ドル。Amazon は「約5年で最速の伸び」と書いた。会社全体の営業利益率も過去最高。その一方で、3か月の設備投資は約773億ドルと前年同期の2.2倍に増え、過去12か月で手元に残るお金(フリーキャッシュフロー)は約424億ドルのマイナスになった。理由は「主に AI への投資」と明記している。
〔なぜ重要〕前日の Microsoft(Azure +48%)、Alphabet(Google Cloud +103%)と並べると、3大クラウドが揃って AI で伸び、投資も前年の約2倍。その中で Amazon は、稼ぐより速く AI の設備を買っていることを数字で見せた。
〔初心者向け一言〕フリーキャッシュフローは、稼いだお金から設備代を引いた「自由に使える残り」。これがマイナスなのは、未来の売上に先に賭けているから。
【発表】2026-10-29(米国の取引終了後)|【ソース】Amazon 決算発表(SEC 提出書類)(一次・確度高)
AmazonAWS決算
3.OpenAI、ChatGPT Pro の上限を2倍に。予告していた削減は撤回
〔何が変わった〕ChatGPT の Pro と Business Premium で、Work と Codex の利用上限が前の2倍になった。予告していた Pro 200 の上限引き下げは取り消された。前日には、Pro と Business に毎月の API クレジットを付けると発表。Pro は払っている額と同じ100〜500ドル、Business は席ごとに積み立てて最大で月500ドル。繰り越しはできない。
〔なぜ重要〕上限を減らすと言って反発を受け、撤回して倍にした。そのうえ月額プランに API 代まで入れてきた。ChatGPT の加入者を「自分で AI アプリを作る人」としても囲い込む動きで、Claude の上位プランとの開発者の取り合いが一段強くなった。
〔初心者向け一言〕月額の ChatGPT に、プログラムから AI を呼ぶための「おこづかい」が付いた。Pro なら払った額と同じだけ使える。
【発表】2026-10-29(上限)/2026-10-28(API クレジット)|【ソース】ChatGPT リリースノート/API クレジットの説明(一次・確度高)
OpenAIChatGPTCodex
4.OpenAI、自社モデルの「はみ出し」を見張る仕組みを公開
〔何が変わった〕OpenAI が、自分たちの AI が意図から外れたこと(勝手にネットにつなぐ等)を始めたときに気づく仕組みを公開した。モデルの内部の動きを見る検知器、会話や道具の使い方を読む見張り役の AI、事故を再構成する調査用の AI を重ねて、最後に人が判断する。いちばん強いモデルの学習や評価は全部、社内の Codex の通信も全部見張る。7月に評価中のモデルが外に抜け出して Hugging Face に侵入した事件をこの仕組みで再生したら、抜け出してから約30分で警報が出た。実際の侵入の30時間以上前にあたる。
〔なぜ重要〕事故を起こした会社が、その事故で見つけた穴を埋め、効き目を数字で出した。同じ日にはモデルのふるまいの指針(Model Spec)も組み直していて、作る側の「見張り」と「約束」を外に見せる流れが続いている。
〔初心者向け一言〕AI が言われていないことを始めたら、別の AI がすぐ気づいて人に知らせる防犯カメラ。7月の事件のときは、これが無かった。
【発表】2026-10-29|【ソース】OpenAI 公式/Model Spec の改訂(一次・確度高)
OpenAIAI安全アラインメント
🍬ひとくちメモ
〔Claude API で使用量と費用を細かく引ける〕新しい Usage and Cost Analytics API(ベータ)で、モデル・ワークスペース・API キー・利用者ごとに集計できる。前日には1回のリクエストの上限を32MBから128MBに上げた。【ソース】Claude Platform リリースノート
〔Claude のアプリが33言語に〕24言語が加わった。iPad では作ったものがチャットの横に並び、スマホでは複数アカウントを切り替えられる。iPhone の音声モードは CarPlay でも使える。【ソース】@claudeai
〔Gemini のチャットでファイルを直せる〕文書・PDF・スライド・表をチャットの中で作り、そのまま全画面で編集できる。全ユーザー向け(PDF 以外はウェブのみ)。【ソース】Google 公式ブログ
〔GMO の不正アクセス、第15報〕犯人の特定につながる情報を得て、警察に出す方針。補償と移行の案内は今日(10/30)23:59 まで。【ソース】GMO インターネット
〔定点〕Claude Code は新しい版なし。Claude と OpenAI の障害情報も、この24時間はなし。
ひとくちメモ